社交不安症(社会不安障害)について
社交不安症(社会不安障害)
「人前で何かをするという状況」で、必要以上の不安や緊張・恐怖を感じてしまいます。
- 人と会う前に何日も何週間も悩む。
- 人の目が気になる。視線に恐怖を感じる。
- 電話の応対や人前で字を書くことが苦痛
- 声の震え、赤面、お腹が鳴る、ひどい汗、動悸、息苦しさ。
社交不安症(社会不安障害)は治療可能な病気です。
社交不安の症状は、脳の神経伝達物質のトラブルが原因で生じます。
症状改善に、薬を用いた治療が高い効果をあげていることも実証されています。
薬で症状を緩和し、適切な考え方や不安や緊張をコントロールする方法を身に付けることで治療は可能です。
また、対人関係療法は、社交不安症に治療効果が認められています。
社交不安症(社会不安障害)は早期治療が有効な病気だと認められています。
発症年齢は比較的早く10代の頃から症状が現れています。
しかし、悩んでいながら「こんなことで...」と受診をためらっているうちに、人前での嫌な体験が重なり追いつめられ症状をこじらせてから受診する患者さんが多いと言うのが現状です。
同じ悩みを抱えている人は大勢います。社交不安症(社会不安障害)の症状のために、日常生活・職場・学校などで支障を来している、あるいは常に苦痛を感じている場合は早めに専門医に相談してみましょう。
社交不安症(社会不安障害)の症状を我慢し続けると陥りがちなパターンとは?
- 苦手な状況を避ける回避行動(欠席など)が多くなる。
- 能力はあるが発揮するチャンスを回避するため正当な評価を得られない。世間から孤立してしまう。
- うつ病、パニック障害、過呼吸症候群など他の病気の併発率が高くなる。
- 気を紛らわせるようとしてアルコールなどへの依存が始まる。
- 特定の状況・場面だけが苦手だったのに、社会的場面全般を恐れるようになる。
【家族・職場・学校など周囲の方々へ】
「人前であがるくらいで治療の必要があるのか?」
と思われるかも知れませんが、過度の不安や恐怖という社交不安症(社会不安障害)の症状は、苦しさのレベルが深刻であり気の持ちようで克服できるものではありません。
必要なのは専門医の治療(薬物療法や対人関係療法)やカウンセリングがあります。
当院では、社交不安症に対する対人関係療法を行っています。
叱咤激励はかえって本人を追いつめてしまいます。
本人との接し方についてアドバイスを求める場合は、精神科医、心療内科医、カウンセラー、セラピストら専門家に相談してみましょう。